私はこう思う!

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新しい情報を得るためには?

猪狩いづみ氏 izumi igari
(株)猪狩商店専務取締役

今年2025年の3月、地元富岡町の隣町の大熊町に、「CREVAおおくま」という施設が開所しました。その中にJAEAの広報施設ができたので行ってきました。大きな施設ではありませんが、「アナリシスラボ」という名前で「分析」をテーマにしています。クイズ形式で顕微鏡、紫外線照射、クロマトグラフィなどでの分析方法を学びます。また、福島第一原子力発電所から排出される処理水の分析を行う機器を見ることができ、小学生から大人まで、わかり易い説明を聞くことができます。

また、アナリシスラボで偶然手に取った「未来へげんき」という雑誌のことも紹介したいと思います。アナリシスラボと同じJAEAの広報誌なのですが、初めて手にしました。原子力にかかわる新しい技術の紹介とともに福島・東海・大洗などJAEAの施設がある各地の話題が載っています。JAEAの研究者による多方面にわたる研究の紹介は、初めて知るものばかりで非常に興味深く内容も濃いものです。一昨年見学した、「常陽」が医療用RI製造に関わっていることや「ウラン蓄電池」が開発され実用化を目指していること、「黒漆」の科学的な解明に中性子や放射光が使われていることなどなど、新しい技術が日々研究開発されていることに驚かされました。偶然ではありましたが、今回新しい知識に触れて、私自身、能動的に情報に触れていかなければと認識を新たにしました。

脱炭素社会にむかって、いろいろなアプローチがなされています。福島県内では、太陽光発電のパネルの景観や環境保全が話題になっています。浜通りにも風力発電の風車が目立ってきました。再生可能エネルギーと火力、水力、原子力といった既存の発電とのミックス をどう図っていくべきなのか、また、化石燃料は今後どうあるべきなのか、常に情報収集のアンテナを張り巡らしていこうと改めて思っています。


(2025年6月)

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